空に叫ぶ愛
冬の冷たい風は私の心まで刺激しているような気がする。


体だけじゃなく、心も震えている。



「……にやってんだか」


「本当に。なにやっとん……」



その予想外の声に、あわててクルッと体を180度回転させた。


なんで……?

ねぇ。いつから……?


いつからそこにいたの、空。


やばい、直感的にそう思ったのは空がひどく傷ついたような顔をしていたからだろうか。


下を向いて、前髪でよく表情は見えないけれど。いつかと同じようなオーラ。


───あぁ、そうだ。私が空に大嫌いと言った日。ソファーでぐったりしていたあの時のオーラと同じだ。


また、傷つけた。
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