空に叫ぶ愛
もう。

どうして上手く行ってくれないの。


どうして。

どうして。


さんざん苦しんだのに。まだ苦しまなきゃいけないのだろうか。私も空も。


……神様は不平等だ。


どうしてみんながみんなを同じように幸せにしてくれないのよ。


幸せの数も。

苦しみの数も。


みんな同じ数だったら良かったのに。そうすればみんな平和に笑って毎日を過ごせるのに。


──…その時。


ゾクッと嫌な予感が体中を駆け巡った。


なんなの……

この恐怖に似たような気分の悪さ。



「空……?」



そして、本能だけを頼りに私は走りだした。


空!!!
< 345 / 374 >

この作品をシェア

pagetop