空に叫ぶ愛
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あれから一週間が経ったが、空は一向に目を覚まさない。


腕には点滴。

口には呼吸器。


ピッピッピッと一定に刻まれる心臓の動きは、唯一空の命が尽きていないことを証明していた。


学校が終わったらここに来る流れが7日も続いている。


早く、目を覚ましてよ。



「うっ…うぅ……ごめんね、空」



こんなに涙を流してくれてるんだよ?



「……母さん達のこと恨んでもいいから。……死なないで」



空の手を握りながら毎日泣き続けるのは、空のお母さん。


そんな空のお母さんの背中をさするのは、空のお父さん。


空が事故にあった日。

私はすぐに空の家に直行した。
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