空に叫ぶ愛
悲し過ぎて。

悔し過ぎて。

腹立たし過ぎて。


愛を傷つけて泣かせた俺自身が。


──…俺なんて、死ねばいい。


愛を、守れないなら。

愛を、傷つけるなら。


中途半端にしか大切に出来ないのなら。
俺は生きている意味がない。


その刹那。道路に飛び出していた俺を横から眩しいトラックのライトが照らした。


避けようと思えば、たぶん避けられた。
でも、避けなかった。


──…一瞬、考えたんよ。



俺が死んだら母さん達は悲しんでくれるとかいな?って。


……愛は、大泣きするんやろうな。
それでまた生きる意味をなくす。



愛、ごめん……。
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