空に叫ぶ愛

それじゃあ……

私達、離れちゃうの？



「なんで……」



せっかく、空のケガも治ったのに。
心のわだかまりもなくなってさ。


これからじゃない……


それに、なんで言ってくれなかったの。


なんで？


なんで、そんなに平気そうなの。



「空は寂しくないの！？」


「…………」


「バカ！空なんてもう知らない！」



叫ぶと教室を飛び出した。



「バカは愛だ。俺だって寂しいに決まっとうやん……」



空がそう言っていたのも知らずに。いつの間にか私は理科室に来ていた。


最悪！最悪！最悪！


どうしてよっ。



「なんで理科室……？」


「っ……ナイト」



私を追いかけて来たのはナイトだった。
……空じゃなかった。