空に叫ぶ愛
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side*空


寝癖を触りながらリビングに向かう。



「おはよう、空。朝ごはんできてるよ」



母さんが俺を優しい微笑みで迎える。


……あれから、俺があの村を去ってからもう4ヶ月も経っている。


俺も高校二年生になった。


当たり前に俺を取り囲む環境は全て大きく変わってしまって。


何もかもが違う。


母さんも俺のために仕事を辞めたし。


今まで無駄にしてきた俺との時間を、これからゆっくりつくりたいかららしい。


……素直に嬉しい。


まだまだぎこちない所もあるけれど、俺達〝金子家〟の人達は着実に家族になっている。


愛と会えないのは、めっちゃ寂しいけど。


まだまだ未熟で子供な愛と俺は親を今、大切にせないかんけん。


大切な愛との時間は未来。
今はお互いに親子との時間を大切にせな。
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