空に叫ぶ愛

小さなため息をもらしながら原田さんが早く戻って来ることを願った。


ここの先生は個性が強すぎる…



「思ったことが顔にでてる。素直で羨ましいなぁ…」



もうシカトしよう。
それが早い。


いちいち反応してたら私のイライラが募っていくだけだし。



「先生、洗って来たよ」


「じゃ、そこに座って?」


「うんっ」



原田さんって意外と明るい子じゃない?


この先生にだけかもしれないけど、一応タメ口だし。


笑ってるし。



「じゃ、私教室行きます」



私が原田さん達に背を向けると「今から数学でしょ?」と、言った先生の方に向き直す。


口の両端を上げてる先生はなんだか気持ち悪い。



「サボらせてあげよっか?」


「先生がそうゆうこと言っていいの?」



なんだか私までタメ口になっちゃったけど、まぁこの先生ならいいか。


そんなこと気にしないでしょ。という私の憶測だけど……
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