空に叫ぶ愛
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「愛ちゃん!一緒に帰らん?」
帰りのHRが終わると若菜は笑顔で私のところに飛んで来た。
若菜をいじめている吉村さん達の鋭い視線を背中で感じながら私は「いいよ」と答える。
「あ!でもでも…愛ちゃんと私って帰り道、逆方向やなかったっけ?」
「私は校門を左に行くけど?」
「えぇ!やっぱりそぉやったん……」
若菜の反応を見ると私とは違う方向に帰るんだなってわかった。
若菜はすごく天然。
それに明るくて可愛い。
……私と正反対だ。
仕方なく私と若菜は校門で別れた。
田んぼ道。
一人、家路を歩いていると後ろからパタパタと足音が聞こえてきた。
「あーーい!」
振り向くとそこには空がいて。空は自然に私の横に並んで歩く。
私がはや歩きをすると、空もはや歩きをして。
ゆっくり歩けば、空もゆっくり歩く。
「もぉ……」
「なんで?一緒に帰ろう?」
「イヤ」
即答すると空を置いて走り出す。
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「愛ちゃん!一緒に帰らん?」
帰りのHRが終わると若菜は笑顔で私のところに飛んで来た。
若菜をいじめている吉村さん達の鋭い視線を背中で感じながら私は「いいよ」と答える。
「あ!でもでも…愛ちゃんと私って帰り道、逆方向やなかったっけ?」
「私は校門を左に行くけど?」
「えぇ!やっぱりそぉやったん……」
若菜の反応を見ると私とは違う方向に帰るんだなってわかった。
若菜はすごく天然。
それに明るくて可愛い。
……私と正反対だ。
仕方なく私と若菜は校門で別れた。
田んぼ道。
一人、家路を歩いていると後ろからパタパタと足音が聞こえてきた。
「あーーい!」
振り向くとそこには空がいて。空は自然に私の横に並んで歩く。
私がはや歩きをすると、空もはや歩きをして。
ゆっくり歩けば、空もゆっくり歩く。
「もぉ……」
「なんで?一緒に帰ろう?」
「イヤ」
即答すると空を置いて走り出す。