空に叫ぶ愛
「後は、ドキドキしたり?初恋じゃないから相手の顔をまともに見れないってほどじゃないけどね」



先生の口から出たさりげない言葉。


〝初恋〟


今の私にぴったりな言葉。


そうか。

そうなのか。



──…私は恋をしているのか。



初じめての恋ってやつを。

私、空が好きなんだ……───。


改めてそう思うと顔に一気に熱が込み上げてきた。


どうしよ……

どうすればいいの……



「そっか、そっか。初恋か」



その先生の声に体が過剰に反応した。


な、なんで!?



「島田ちゃん、面白すぎ!思ったことが顔に出てる。やっぱ俺のつぼだわ!」



私は両手で両頬を包む。


そんなに顔に出てるのかな?


そんな私を見てまた先生が一人で大爆笑。



……全然、面白くないんだけど。
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