素直になれなくて
カーテンを開けると、いつもの机がベッドの横に置いてあった。
「先生ー!身体測定着たよー」
ガヤガヤと生徒たちが、保健室に入って来た。
「…っ」
慌ててカーテンを閉める。
「体重増えたかな?」
「えぇー…それは、嫌だよね」
「お前には、身長負けないからな!」
聞き覚えのある声が、カーテンの向こうから聞こえてくる。
「夏美ちゃん、今日は来てないのかな?」
ドクン。
心臓が高鳴った。
「いつも、保健室にいるのにね」
同じクラスの友達の声。