素直になれなくて





「夏美ちゃん、大丈夫?」



遼平くんが、くるっと後ろに振り返った。




「う…うん」




緊張で、手が痺れているのがわかる。




「保健の先生が心配しててさ、様子見に来て良かったよ」


「…」


「あいつ…マジ、自分のやったことわかってないよな」






「…」







"自分のやったことわかってないよな"







えー…?








どうして…








遼平くんが、そのことをー…?







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