素直になれなくて
*2 2年という時間












「朝、駅で初恋の人を見かけた?」


学校に到着すると、駅であったことを同じクラスの友達"渡辺 愛里"に言った。



「うん」


「あんた、まさか初恋の人を見てて遅刻したんじゃないよね?」

「ち、違うよ!電車に乗り遅れただけだし」



「あはは!冗談だよ。で、話し掛けたの?」




「…ううん」



「は!?何で?せっかく会えたのに」


「だって…」


2年であんなに変わってるなんてー…





「昔と、全然雰囲気が違ったから」




知ってるはずなのに、知らない人みたいだった。







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