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高校生
あたしと響の噂はすぐになくなった。
彼女じゃないというのがどこからか伝わったらしく、女の怒りは収まったらしい…
少し響を避けて、合わないように会社で過ごしたかいがあった!
珍しく社員食堂に千鶴さんと行くとたくさんの人であふれかえっていた。
「ここ混むから嫌いなのよね。おいしいけど」
料理を受け取った千鶴さんがぶすっと不機嫌になった。
午後一で重要な仕事が入ってるから外に出れないからここに来ている。
「仕方ないですよ」
千鶴さんをなだめて、きょろきょろと開いてる席を探していると
「茜?」
すぐそばの席で響と彼の同僚さんが昼ごはんを食べていた。
「あっ…」
「席探してるの?ここ空いてるから座る?」
ちょうど2つ席が開いている。
「どうしますか?」
あたしの横にいる千鶴さんに問いかけた。
「そうしましょ。すぐに戻らないといけないからね」
仕方なく響たちがいる所に座った。
「もしかして彼女が川口と噂になった子?」
あたしの目の前に座っている30歳代ののかっこいいおじさまとよばれそうな男の人に聞かれた。
「こいつ俺の高校の同級生です。」
と響がおじさんの問いに答えている。
「へぇ~名前は?」
噂って会社全体に伝わってるの?男の人も知ってるなんて…
「古川茜です。」
何も考えずに名前を言うと隣からすごい視線が飛んできた。
恐る恐る横を見ると響があたしを睨んでいた。
あたし響の気に障るようなことした?
「川越さん。この子を落とそうとするのやめてください。」
反対側の隣から千鶴さんの怒った声が聞こえた。
振り向くと千鶴さんはあたしの目の前にいるおじさんを睨んでいる。
川越さんって言うんだ…
「久しぶりだね。立石」
千鶴さんと知り合い?
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