love or like
「俺と大雅が未だに仲いいのにはいろいろ理由があるんだ。」
響がコーヒーを出してくれた。
「どうしてなの?」
今さっきから気になっていたこと
「実はあいつの父さんと俺の母さん、姉弟なんだ」
それって
「従兄弟同士なの?」
響がうんと頷いた。
切っても切れない縁なんだ…
あれ?あたしなんか重要なこと忘れてない?
「話聞いてたと思うけど
俺茜のことが好きなんだ。今でも…」
響の顔は赤くなっていて、あたしをまっすぐ見つめている。
直視出来ない…
「高校生の時、大雅にお前のことが好きなんだと相談したら取られた。ショックだったけど、あいつの女癖の悪さですぐ別れるだろうと思ってたから何もしなかった。気が付いてたら茜のいろんな相談役になっててそれだけで満足してた。」
響にあたし…迷惑かけっぱなし…響の気持ちも考えないで…
「響…あたし…」
頬に暖かい物が流れた。
「茜?なんで泣いてんだよ?」
「ごめん、響の気持ちも考えないで…いっぱい相談してて…」
きっと恋バナとか進路とかいろんな話を響にしたと思う。
「俺がしたくてしてたからいいんだよ。」
「でも、あたし…」
響のこと友達としては好き、異性としては…わからない…
「今返事とか考えなくていいから。俺のこと友達とでしか見てないだろ?」
気づいてたんだ…
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