キミがいた夏
口内をうごめく何か――

それが彼の舌だと理解する頃には
立ってる事すら困難だった。

どこで息をするの?

何も分からないまま
必死に彼の真似をした。

くちゅくちゅと響く音。

それは彼のなのか、私のなのか。

区別もつかないまま
されるがままだ。


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