キミがいた夏
「せっかく鞄を持って来てあげたのに・・・」

唇を尖らせて不満そうな彼。

時計を見ると、午後の授業は終わっていた。

保健の先生はどこへ行ったのだろう。

「先生なら会議だって言ってたよ。
『近藤が帰る時に鍵を掛けて』って預かった」

そう言って鍵を見せる彼。

「今、この部屋には・・・俺と近藤の二人きり」

ますます顔が赤くなる私。



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