キミがいた夏
人通りの少ない道。
雨が降っているから尚更少ない。

15分程歩くと大きな家が見えた。

「入って」

表札には「早乙女」の文字。
そうか、ここは彼の家なんだ。

「傘と靴は持って入ってね」

言われるままに手に持ち、彼を追いかける。

お屋敷と呼べる様な大きな洋館はまるで迷路だった。

「突き当りが俺の部屋。
入って待ってて」


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