純愛ラブレター
圭「まさか…夏世が??」




祥「そんなわけないだろ!あいつ、紗綾の葬式以来、顔出してないじゃないか!」



僕らのもう一人の仲間、根本夏世。
紗綾が命名したあだ名は、かよっち。




紗綾と夏世は、親友であり幼馴染みな二人だ。
僕とブチ(圭介)と…同じだ。




その夏世は、紗綾の葬式に出席したけれど、その後消息不明になっている。




祥「辛いのはわかるけどよ…音沙汰なしってあり得ねぇよ!!」




圭「祥平落ち着けよ!なにも、夏世にあたることはないだろ!?」




ブチに言われてハッとした…。
紗綾のお母さんが言うには、病が発覚してからずっと紗綾のそばにいたのは、何を隠そう夏世だったからだ。




祥「そう…だよな。ごめん」



圭「夏世だって、いつか戻ってくるさ。だから…待ってようぜ?」




祥「…あぁ」




夏世はあの日以来、2年間僕たちと会っていない。




夏世のお母さんの話だと、通夜と告別式が終わった直後にいなくなったらしい。



圭「そういえばさ…夏世のお母さん、意味深なこと言ってたよな?」




―あの子はきっと帰ってくる。紗綾ちゃんとの約束を果たして…―
< 6 / 16 >

この作品をシェア

pagetop