純愛ラブレター
僕と君
紗綾の三回忌まで、一週間と迫った頃、僕とブチは…ブチの家でアルバムを広げていた。




圭「あっ!これ、紗綾ちゃんと夏世と初めて一緒になったときの写真じゃね?」




ブチは、ある一枚の写真を指差した。




僕とブチの他に、当時のクラスメート達が写った写真。
その中にはもちろん、紗綾と夏世もいる。




祥「紗綾と夏世に会ったのは、高2だったからな〜」




僕とブチは、当時の思い出を脳裏に蘇らせた。




━6年前、四月




圭「祥平!急げー!遅刻するぞー!」




祥「待てって!お前チャリじゃねぇか!!」




慌ただしく走る僕たち。
ブチを待っていた僕は、案の定寝坊したブチにより…遅刻しそうになっている。



祥「てか、寝坊した本人がそんなのんきでどうするんだよ!」




走りながら叫ぶ僕。




圭「いいから早く走れー!」



チャリをこぎながら、ブチが言う。




そして、公園の前の交差点に差し掛かった時だった。



「きゃああああ!!」




祥「うわあああああ!!」




僕は、誰かとぶつかってしまった。




ブチが事態に気付き、チャリのブレーキを掛ける。
< 9 / 16 >

この作品をシェア

pagetop