…きっと恋してる
教室では由香里が待ち構えていた


早く座れとあたしに目で合図する


「おはよ由香里…昨日はありがと」


「おはよーだから遠慮しないのって言ってるでしょうが…困った娘だよ本当に」


顔を見合わせ2人して笑った


「「ぶっ…あはははは…」」


由香里がいてくれて良かった心からそう思った


「淳平の事ちゃんと考えてみる…あたしの気持ちも」


「頑張れ!由香里様がついてるから大丈夫」


親指を立てぐいっと前に出してウインクして由香里は言った


「頼もしい友を持って幸せだよあたしは」


しみじみ言ってまた2人で笑う


校庭の桜の木が風に吹かれて揺れていた


穏やかな春風に吹かれて…
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