…きっと恋してる

「どこ行くの?」



「んー…カラオケとか買い物とか?」



「ふーんそっか…わかった楽しんできなよ」



あたしがそう言うと淳平は「おうっ」と笑ってみせた。



───…
──…


「由香里は朝からママと美容院に行くっていってたしなぁ」


日曜日あたしは遊ぶ相手も見つからず、部屋でゴロゴロとしていた。



「しょうがない1人で出掛けるか…」



たまにはいいかな?なーんて思いながら街をぶらついていた。



そして…信号待ちの列の後ろから見えた光景に、あたしの時間は一瞬止まった。



「な…んで?」



息も上手く出来ない…苦しいよ淳平。



淳平と蘭子ちゃんが2人並んで歩いていた。



楽しそうに笑いながら。
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