…きっと恋してる

顔色の悪いあたしを見て、保健医がベッドに寝るよう促した。



あたしが横になるのを見届けて由香里は「じゃあね」と教室に戻っていった。



───…
──…



いつの間にか眠ってしまっていたらしいあたしは、目が覚めて驚いた。



毎日考え過ぎて悲しくてろくに眠ってなかった…だからって…どうなのあたし!



「うっそ…放課後?」



保健医に「放課後よー起きてぇ」と起こされていた。



「そんなに調子悪かったの?…あっ友達?彼氏かな柳君が鞄届けてくれてるわよ♪あなた気持ち良さげに寝てたから起こさなかったみたいね」



「そうですか…」



淳平が届けてくれた鞄を受け取ると、保健医にお礼を言って保健室を後にした。
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