…きっと恋してる
「ありがと…成瀬君…ふえっ…うっく…うわぁぁん」
「きったねぇな…鼻水でてるし!」
そう言った成瀬君があたしに近づいた時だった。
─バンッ─と扉が開き「明っ!!」…
飛び込んできたのは淳平だった。
「じゅ…ん…ぺい?部活は…」
「ちょっとこいよ」
あたしの腕を掴むと引っ張った。
「待ってよ淳平!離してっ痛いよ…」
振り向いた淳平の顔は怒りに満ちていた。
「…鞄」
小さく呟くとばっとあたしの鞄を手にとり、腕を掴んで歩き出した。