…きっと恋してる
「そろそろ終わるかな?」
「行こっか」
放課後…あたしと由香里は、グラウンドを眺め淳平と完ちゃんを待っていた。
ベンチに座り待っていると、制服に着替えた2人が、じゃれ合いながらやってきた。
「ホント…ガキなんだから」
ふふっと笑って由香里は立ち上がった。
「よっ!お待たせっ」
「お疲れっ」
あたしも続いて立ち上がった時だった。
「やっべー…ちょっと部室行ってくるっ明コイツ等とここで待ってて!」
「え?ちょっと淳平!」
あちゃーと額に手を当てた淳平は、急いで部室へと戻って行った。
「何だよ忘れ物か?しょうがねぇやつ」
ケラケラと笑う完ちゃんに呆れ顔の由香里と共に、淳平の背中を見送る。