…きっと恋してる
「あたしやっぱり保健室行くわ…」
「一緒に行くよ」
ふらつく身体を由香里が支えてくれる。
「ごめん由香里」
「ばーか…友達でしょ」
ふっと笑った由香里と保健室に向かう。
「あのっ、佐々木先輩ちょっといいですか?」
不意に呼ばれ、振り返ったその先にいたのは、あの女の子だった。
「な…に?」
彼女の姿を見ただけで、気分が悪くなってしまった。
くらくらする。
「ちょっとあんたねぇ…」
「わたし柳先輩のこと好きなんです…だから…」
世界が歪む…もうダメ…。
目の前がぼやけ暗くなっていく。
ドサッ
「……きら…」
遠ざかる意識の中、誰かに呼ばれた気がした。