ホトトギス。 《私は永遠にあなたのもの…》
プロローグ。 《呼吸》
血が流れだす…



真っ白な床に、真っ赤な血の色が染まっていく。



カッシャンー

手の中から落ちていく血に染まった包丁と、目の前に横たわる《まだ微かに生きがあるだろう男》を見ながらなぜか心が静まっている自分に流れる事のない涙と渇いた笑いが込み上げた……。



「……ハッ、」


窓ガラスから、嫌に成る程に輝きを放つ満月が、目の前にあるもうすぐ尽きる命の塊と、血に塗れた俺を照らしだす…

赤い血が、月の光に照らされていく……




《もし……。
光に照らされて生きる命と。
闇に生かされる命があるのならば、闇に生かされたい。

闇は、哀しみ、痛み、憎しみ、孤独を全てを隠してくれる……。


俺とゆう全ての命(魂)を隠して安らぎに似た気持ちにさせてくれる。

それが、安らぎであり俺の居場所……。》

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