人こそ芸術 part1
村上里美の隣、僕の二つ目のコレクション。
名は水川奈々(ミズカワナナ)。
村上里美をコレクションしてから二ヵ月後、僕の作品になりコレクションとなった。
カプセル型の水槽の中で、腰まで伸びた栗色の髪が左右に広がっている。
水川奈々の隣、髪を金髪に染めた若い女。
名は新田麗(アラタレイ)。
外国人の様な顔立ちなので、日本人だと知って驚いた覚えがある。
新田麗の隣、マリー・レベッカ。
僕のコレクションで唯一の外国人。
出身はアメリカのニューヨーク。
自毛の金髪は毛先が綺麗に巻かれている。
目が閉じている為ブルーの瞳が見えない。
その瞳に一目惚れして誘拐した。
目を取り除いて、別に展示すればよかったと今でも後悔している。
マリー・レベッカの隣、元舞台女優の大武真弓(オオタケマユミ)。
彼女は当時、40歳近かった。
だがエステサロンに通っていたお陰で、出会った時からとても美しかった。
大武真弓の隣、桃山春子(モモヤマハルコ)。
彼女は硝子張りの部屋で監禁中、食事の為に用意したフォークで左手首を何度も刺し、自ら命を絶った。
彼女の左手首は今でも(勿論だが)グチャグチャだ。
桃山春子の隣、森岡静菜。
僕の新しい作品でありコレクション。
遅くても明日には彼女の隣に大橋美鈴が並ぶことになる。