人こそ芸術 part1
僕のターゲット
今日は一日中、病院内の美女たちを観察して漸く決まった次のターゲット。
・・・櫻井舞。
いつも僕のアシスタントとして働いている姿。
今日も手術の時の真剣な眼差し。
改めて思う…美しい。
地下室に招待するのはいつがいいか。
昨夜大橋美鈴をコレクションしたばかりなので、少し早い気もするが、まぁいいだろう。
「何ニヤニヤしてんだよ」
廊下を歩いていると後ろから頭を軽く叩かれた。
「イタッ…お前か」
僕を叩いた人物、同僚の大川大輔(オオカワダイスケ)。
「舞ちゃんに告られたのかぁ?」
ヒューヒューと僕をからかう。
サラサラとした短い黒髪で見た目は爽やかなのだが、内面は女タラシな男。
「何で櫻井さんなんだよ?」
右腕を突っつく大川大輔の手を抑え聞く。
「舞ちゃんは修のこと好きみたいだぜ?噂になってんの知らないの!?」
初耳だった。
今、僕の頭の中は猛スピードで計画を練っていた。
「彼女いないんだから付き合っちゃえば?」
僕には栞がいますから、ご心配無く。
その言葉は喉まで来て、来た道を戻って行った。
大川大輔と別れ、オフィスに向かいながら櫻井舞のことを考える。