人こそ芸術 part1
僕の決断
3日後に会う約束をしていた僕の両親に今日、会ってきた。
僕の両親は栞との結婚を快く受け入れてくれた。
その後、婚姻届を出して、今、帰宅したところ。
今日から栞は『内田栞』ではなく『目黒栞』になった。
そんな僕の妻は内田院長と一緒にウエディングドレスを選びに出掛けている。
僕が着るのは、父が結婚式で着ていた純白のタキシード。
今僕は、もう当分足を運ばないであろう地下室に居る。
シャンパンと背の高い華奢なグラスを持って。
栞は明後日からこの地下室で暮らし始める。
地下室に続く扉は塞いでしまおうと思う。
立入禁止にしたら怪しまれるだけだ。
僕の禁断のコレクションがバレてしまうかもしれない。
バレたら当然栞は赤ちゃんを連れて出て行き、僕は全てを失って死刑になる。