人こそ芸術 part1
二次会に仕事仲間を招待した。
勿論、櫻井舞も。
「おめでとうございます、目黒先生」
櫻井舞は可愛らしく白い歯を見せて笑った。
この光景は少しえぐいだろうか。
「ありがとう、櫻井さん」
僕も笑顔で礼を言う。
「いやぁービックリしたよ。まさか修が院長の娘さんに手を出すとはな」
上機嫌で話す大川大輔。
肘で僕の腕を突っついて冷やかす。
「お前だって可愛い看護婦に手ぇ出したろッ」
腕を組んだ肘で突っき返す。
「おかげさまでぇー彼女ゲットしました」
大川大輔は櫻井舞の肩を抱き寄せた。
「ちょっとぉ!!」
頬を赤らめた櫻井舞は大川大輔を見上げた。
やっばり櫻井舞を僕の作品にしなくて良かった。
二人が恋人になって、素直に嬉しい。
「お前、ベタ惚れだったもんなァ」
僕は腕を組み直してニヤリと笑う。
「おぃちょっやめろよ!!」
今度は大川大輔が頬を赤らめた。
その光景を見て笑う櫻井舞と僕の栞。
それにつられて大川大輔も僕も笑い出す。