愛してると言ってほしい
ソファーに座った潤ちゃんを背に
料理をしようと野菜を取り出し始める。
「潤ちゃん、ご飯なにがいい?」
「…」
ある一点を見つめたまま、動かない。
私は、不思議に思って潤ちゃんに近づく。
「潤ちゃーん?」
覗き込んだその顔は、真剣そのものだった。
「じゅん…ちゃん…?」
急に不安になって彼の体を揺さぶる。
次に顔をあげたとき、潤ちゃんはとても冷たい目をしていた。
「俺たち…別れよ…」