愛してると言ってほしい

ソファーに座った潤ちゃんを背に
料理をしようと野菜を取り出し始める。


「潤ちゃん、ご飯なにがいい?」

「…」
ある一点を見つめたまま、動かない。

私は、不思議に思って潤ちゃんに近づく。

「潤ちゃーん?」
覗き込んだその顔は、真剣そのものだった。


「じゅん…ちゃん…?」
急に不安になって彼の体を揺さぶる。


次に顔をあげたとき、潤ちゃんはとても冷たい目をしていた。




「俺たち…別れよ…」
< 7 / 33 >

この作品をシェア

pagetop