『スキ』
もう、立ち止まらない。

振られても伝わらなくても、何度だって伝わる様に説得する。


静かな廊下を駆けた。


駆け抜けて、どこまで伸びてくみたいに走り切った…― ドアの前、勢いよく開けた!


ガァン!!!!


クラスメートが注目する。その視線の先には、゛あいつ゛がいる。


ふとっ、目が合って逸らされた。


悲しいけど…突き進むあたしの足。


光の机の前までいった。


あたしは震えながら泣いてたけど、勇気を出した。


『………光が、、スキ…… 本当にスキなのっ。

だから無視しないでよ、前みたいに接してよ。


あたし…苦しいんだよ。

光と話さなくなって寂しい。


光が居なきゃ悲しい。


これがスキって事でしょう?』


ダメだ。


くる、と向いて駆け出そうとしたその時…―


誰かに、腕を引かれて抱きしめられた。



強い力、優しい手があたしに触れた。


それは、


光の手だった…―
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