『スキ』
「あの日俺は憂にあった。ずっと好きだったことを告白した。けど…断られた。


だからむかついて、……―

その先聞きたい?いい話ぢゃないよ?」


あたしは拳を握った。


『憂に何をしたの?』


ニヤリ、と不気味な笑みを浮かべた真は小さい頃の面影なく、……― 知らない人に見えた。


「話してもいいよ?


拉致ってとりま愛し合いました。聞きたい?もっと聞きたい?」


おかしくなる。

子供が…―


この真が、憂を殺した?


あたし達は、とんでもない世界に舞い降りてきた天使の様に…―


涙、流して居た……………憂、痛かったね、怖かったね、憂の気持ち分かるよ。


憂は二度死んだ様なもんだよ。


苦しい。仲間が初めて明かした真実に泣けた。

違う形で会いたかった。


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