『スキ』
*思い出*


姉が死ぬ前、5歳の誕生日。

小さな小さなあたし達を祝う、小さな小さな仲間の中には、光も真ちゃんも居た。


「「「憂、舞 誕生日おめでとう」」」


『ありがとう、舞ね~おっきくなっても光と真ちゃんとずっと一緒に居たいなっ』


「あ~ッッ、憂も~ッッ。


うちらずっと“親友”だぞっ、約束」


そんな約束を交わした一年後………―


姉は死んだ。


でも、事件が解決されて少し心が軽くなった自分がいる。


ずっと寝付けなかった今日、初めて寝れた様な気がした………―


憂、大好きな、大好きなあたしのお姉ちゃん。


忘れないよ、だから憂も忘れないでね………―


トゥルトゥル…トゥルトゥル…………

鳴り止まない、着信音が頭の上で光ってる。


無意識に電話に出た。

相手を確かめずに……―
「おう、俺だ。こないだはごめん、ちゃんと話したいんだ。

聞いてくれるか?………聞いてるか?」


パチ。

千……?


そこで夢は途切れた。

でも、暖かい 夢だった気がする。


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