ヒメゴト
渡り廊下を通ってたどり着いたのは、北棟の屋上の入口がある、階段の踊り場だった。
「もう何なんですか!
わたし…会長に何かしましたか?」
「…うるせー。」
そう言った会長の顔は、ものすごく、怖かった。
不覚にも…わたしはまた、壁に押さえ付けられていた。
や、いやだ。また近いんですけど…会長の顔。
「なんで逃げた?」
「だから…会長がいるから。」
それ、さっきも聞いたじゃないか。
「お前さ、自分で分かってな……」
会長はそう言いかけて、やっぱりいいやと言った。
今日はまったく何なんだろう…みんな言いかけたなら、最後まで言ってよ。