ヒメゴト
「あ~顔赤い。わかりやすいな~、ゆきは。」
「えっ?」
わたしは慌てて顔を隠した。
わたしって…こんなに顔に出やすかったっけ?なんか、やだな。
本鈴のチャイムが鳴り出す。
「まぁいいわ…お昼休みに事情聴取するからねっ!」
諦めてくれたのか、何だかよく分からないけど、担任が入って来たのを見て、美月は前を向いた。
なんだかだいぶ面倒なことになりそうだなぁ。
そう思いながら、わたしは窓の外に目を向けた。
窓に写った自分の顔がほんのり赤くて、急に恥ずかしくなった。