ヒメゴト
「まぁ~ごゆっくり。」
そう言って南先生は、資料のファイルを棚に戻した。
窓際に置かれたテーブルにつくと、美月はニヤニヤとわたしを見つめだした。
「な、何?」
「さぁて…朝のこと、全部話してもらおうか。」
その笑みが怖いんです…美月さん。
迫り来る美月の姿に、わたしは恐る恐る口を開いた。
「…昨日生徒会室に呼ばれて、その時にペンケース忘れちゃったみたいで。その……会長が、届けてくれたの。」
「ふ~ん。
で、何で連れてかれたわけ?…別に忘れ物渡すだけなら、その場でもいいじゃない。」
う…痛いとこつかれた。
確かに…美月さんの言う通りでございます。