ヒメゴト
「こらこら君達うるさい!
…ここはあくまで保健室なんだからね!」
南先生が箸を片手に、椅子から身を乗り出して言った。
「「はぁ~い。」」
ニヤリと笑いながら言う二人を横目に、わたしは一口、いちご牛乳を啜った。
「で…なんでいきなりそういう展開になっちゃったわけ?」
ちょっとトーンを落とした美月の言葉に、うんうんと奈々が頷く。
「わたしも、よく…分からないんだけど。」
だって…いきなり生徒会室に連れてかれて…そこでキスされて。今朝もいきなりだったし。
会長の意図が全く見えない!
わたしが会長の寝顔を見てしまったから?
だからってこんなのあんまりだ…ひどすぎる。
それに…会長のあの悲しそうな目は、いったい…。