ヒメゴト
「ユキ。」
「へ?なんですか?」
まったく…いきなりそんな真面目な顔して呼ばないでよ。
「だから…この猫の名前。雪みたいに白いから、ユキって名前にしよう?」
ユキ…か。うん、悪くない。
「いいですね。ユキって。」
わたしは会長に抱かれている猫をそっと撫でた。
「それに…ゆきみたいにかわいいし。」
「は?」
今…どさくさに紛れて、会長変なこと言わなかった?
ニヤリと笑う会長に、軽く蹴りを入れたくなった。