ヒメゴト
あ~、なんか熱出てきたような気がする。
とにかくだるい…全身が。
ただいま3校時目の国語の授業中。なんでまだ3校時目なんだ。
今日は一日が長く感じる。
「じゃあ区切りがいいので、今日はここまで。」
新任の若くてお洒落な、三井先生の笑顔が眩しい。
「きりーつ…礼。」
わたしはうなだれるように、机に突っ伏した。
はぁ~、やっと終わった。
「お~い、ゆき?」
美月がポンポンと肩を叩く。
「ん~?」
「…ゆきやっぱり変だよ?具合悪い?」
「ん…ちょっと、だるいかも。」
わたしの言葉に美月はわたしの額に手を滑らせる。