ヒメゴト
「わ…ゆきコレやばいって。絶対熱あるよ?」
美月の言葉にのそりと起き上がる。
「…南せんせのとこ、行ってくる。」
わたしは重たい身体で立ち上がった。
「大丈夫?…あたしも付いていこうか?」
「ん…大丈夫。」
美月たちに心配かけらんないし、うつしたら悪いからね。
わたしはよたよたと保健室に向かった。
あ~、なんか身体のだるさが尋常じゃない。
階段を下りていると、目の前の視界が揺らいだ。
あ…やばい。倒れる。
しかし、倒れると思った身体が誰かの手によって、受け止められた。
「…おい。大丈夫かよ?」
その声には聞き覚えがあった。