ヒメゴト
「大丈夫…別に何もしてないから。俺…風邪ひいたやつの寝込み襲うほど、バカじゃないんで。」
わたしがよっぽど疑いの目を向けていたのか、会長は弁解をはかった。
なんてやつ…でもこの変態会長ならやりかねない。
「あ、そだ…水飲む?」
わたしは小さく頷いた。
長時間寝たせいか、喉がカラカラだ。
会長は、ストローのささったミネラルウォーターのペットボトルを持って来た。
しかしなかなかそれを差し出さない会長。
「飲ませてあげようか?」
会長は、何かをたくらむようにニヤリと笑った。
「…水くらい飲めますぅ。」
わたしは会長の手から奪い取り、水を一口飲んだ。
あ~なんか生き返ったかも。