ヒメゴト

「そこはかわいく飲ませてとか言えないわけ?」

会長は椅子に逆さまに座って言う。


「別に……かわいくなくていいもん。」

わたしは飲み終えたペットボトルを机に置いた。


あ~会長といると熱上がりそうで嫌だ。なんか頭痛くなってきたし。





「あれ…美月たち来たんだ。」

机に置かれたわたしの荷物を見つけて、ふと思い出す。


「あぁ…なんかゆきのことよろしくって言われた。」

会長は暇なのか、机の上にあったシャーペンを回している。


「は?」

美月何言ってんの~!




てか…

「会長はいつからいたの?」

「ん?…ずーっと。」

えぇ~?
最悪だ…絶対寝顔見られた。


会長がにこりと笑っている。
きもいうざいきもいうざい。





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