ヒメゴト
「あの…何か。」
「お前、俺の寝顔見ただろ?」
うっ…なんで?会長は、寝てたはず……なんで分かるの。
かあと顔が熱くなる。
「そ、そんなことしてません!」
「顔真っ赤だよ?」
ニヤリと笑い、立ち上がると、今度はわたしが顔を覗き込まれた。
なんなのよ、この人!
すごく……苦手なタイプ。
次第にガヤガヤと廊下がざわめいてきた、みんな来たのかな?
てか!この状況まずくない?
「あの…会長離して下さい。」
「へぇー、俺が会長ってのは知ってるんだ。」
そう言って会長は、またニヤリと笑った。
「まぁいいや…とりあえず解放してあげる。でも覚悟しとけよ?」
と、とりあえず?て言うか、覚悟って…何?
と思いながらも、手を離されたわたしは、急いで隅っこの席に着いた。