ヒメゴト
やっと終った~。
よし、会長に見つからないうちに、早くいなくなろう!
わたしも立ち上がって、流れに乗って、会議室を出ようとすると…
「小澤さん。」
へ…この声間違いなく会長。
どうしよう、あまりの怖さに立ち止まってしまった。
「小澤ゆきさん?」
近づいたその声に、わたしの身体はビクリと震えた。
「ちょっと生徒会室まで来てもらえるかな?」
わたしの目の前に回り込んだ会長は、また意地悪な笑みを浮かべていた。
「わたし、部活が…。」
「……嘘つかないで。キミ帰宅部でしょ?」
っ…この人に嘘は通じないのか。
「ほら行くよ。」
「…うわ!」
いきなり手首を掴まれ、わたしの身体は勢いよく引っ張られた。