猫になって君にキスをして
ならば出窓だ。
この鍵ならなんとかなるだろう。
ジャンプして、前足をカギにかけた。
そのままぶら下がって体重をかけた。
というか暴れた。
――カタン。
「にゃ!」
成功だ。
カラダが落ちるのと同時に窓のカギは開いた。
「んにゃにゃ!」
窓に前足をかけ、チカラを込めて引くと、
なんとか身体が通れる幅の隙間ができた。
頭を出し、外の空気を吸い込むと、
何となく生臭かった。
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