猫になって君にキスをして
「にゃ」
……この姿を見たら、紗希は何て言うだろうか。
「またな、猫」
ピンヒールが髭をかすった。
「にゃ!」(うぇぇ)
危ない危ない。
勢いよく飛び出していったギャルのミニスカートが揺れて、
ちらりとTバックの桃尻が見えた。
オレはTバックとピンヒールを見送り、今度は転ばないように急いでシートへ飛び乗った。
動き出した窓の外で、歩くギャルが手を振っていた。
「にゃ」(またな)
オレもまた、肉球をギャルに向けて手を振った。