猫になって君にキスをして
「シマウマ! シマウマ!」
「にゃにゃ!」(シマウマ!)
「シマウマさん!」
プチ観戦場の盛り上がりに気づいた中学生グループが“なになに?”と近寄ってきた。
「ええー、シマウマ走ってる!」
「マジだ!」
「マジで!」
丸刈りの中学生達も加わり、前から3両目、大いに盛り上がる。
「シマウマ! シマウマ!」
「にゃにゃ!」(シマウマ!)
「シマウマさん!」
「シマウマーー!」
異様な熱気で、窓ガラスが曇り始めた。
異様な一体感が、3両目を包み始めた。