猫になって君にキスをして

あまりの興奮に、きっとオレの下半身もすごい事になっていたのだろう。


「狂ってる……」


放心した顔で、オレを見つめる紗希がいる。


「紗希! 戻ったぞ!」

「きゃー! やめてよっ! 変態!」

「戻ったぞ!」


オレは紗希に飛びついた。

そして、きつく抱き締めた。


「苦しいって! やめてよ、変態! なんなの?! いきなり部屋に現われて、すっぽんぽんで、その下半身は!!」

「オレは人間だ!」

「バカじゃない?!」

「バカでも何でもいい!」

「バカバカバカバカバ!」

「カバでもいい! いや、それは困る!」


紗希を抱いたまま、ベッドの上で何度も転がった。


「バカバカ! 変態変態!」


紗希がもがいている。

しかし、オレには喜びが抑えきれなかった。

< 208 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop