猫になって君にキスをして

「とにかくヤるぞ! セックス!」


紗希に馬乗りになったオレの脇腹に、


「やめてよっ!」


グーパンチが入った。


「いでっ!」

「ふざけんな!」


オレの下から抜け出した紗希が、仁王立ちしてにらんでいる。

オレの息子も、まだ仁王立ちのままだ。


「ふざけてねーよ。これ見てみ?」

「……」

「な、セックスしよう」

「まだ言うか!」

「あでっ!」


ボカッと尻に蹴りが入った。

これは相当痛い。


「痛てぇな。なにすんだよ」


っていうか息子に当たったらどうすんだよ。

使い物にならなくなるだろっつーの。


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